2013年11月6日水曜日

「原発重大事故に備え、被曝医療の拠点病院」って、再稼働するから被曝を覚悟しろ、ということかい

きのう5日の朝日新聞の巻頭を見て、ひっくり返った人も多かっただろう。

なんと、大見出しが「被曝医療に拠点病院」「政府方針 原発重大事故に備え」だよ。

つまりこれ、「再稼働」と「重大事故」と「被曝」を前提にしているわけだ。

ひっくり返るでしょ。ついでに、ハラワタも煮えくり返るでしょ。

これから原発を稼働させるので、重大事故が起こることがあり、起これば被曝するので、そのために被曝に対応できる医療体制整えておく、ということだ。

で、いったい、いつだれが、再稼働を了解したの?

いつだれが、重大事故を容認したの?

いつだれが、被曝することを承諾したの?

原発のために被曝して、全身に重篤な症状をかかえたり、がんになったり、死んだりしなくちゃならないの?

また、被曝することを避けて、長年住んでいた所から逃げなくてはならないの?

再稼働に、国民の圧倒的多数は反対している。原発は極めて危険なものだと考えている。

福島原発事故以前は、原発は絶対に安全です、と東電もその他の電力会社も、国も、自民党も、高らかに言い放っていたよね。

重大事故が起こる確率は、隕石が原発にぶつかる確率より低い、とか言ってなかったっけ。

仮に事故が起きても、四重五重の防御装置があるから、放射性物質が環境に放出することは絶対にない、なんてこともね。

チェルノブイリ事故では、ソ連(当時)の技術は未熟で、高度な技術力を誇る日本では起こらない、とさんざん聞かされたぜ。

福島事故以前は「絶対安全」と言わないと、地元住民や世論を納得させることができなかったからだ。

そう、だから「絶対安全」という「原発安全神話」が捏造されたのだ。この神話がないと原発は動かなかった。

ところが、史上空前の巨大事故が起こって、無残に「安全神話」が原発建屋もろとも崩壊すると、こんどは「放射能安全神話」だよ。

1ミリシーベルトどころか、20ミリ、いや御用学者のなかには100ミリだって大丈夫とまで言い出したよ。

そして、ここにきて、ついに「重大事故に備え、被曝医療の拠点病院」だ。

あのね、原発という、発電プラントのために、なんでこうまで「備える」必要があるの。

単に電気を作る装置だよ。

電気を安全に、無害に、安く作れる装置って、いくらでもあるんだよ。

で、なぜ、原発のために、重篤な病気になったり、逃げ出したり、莫大な費用を国民が払ったり、十万年以上管理したり、地球生物の絶滅まで危惧しなくちゃならないの?

原子力発電ほど愚かな装置ってあるのかな。愚の骨頂の典型だろ。

その愚を原子力ムラに引っ張られた政府が、国民を置き去りにして突っ走っているよ。

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