2011年11月30日水曜日

これからぼちぼち、「ただちに人体への影響はありません」の「ただちに」の有効期限が切れるかもしれない

【ただちに危険だ! 原発通信】№24

ぼくは2か月に一度ぐらいだけど自宅近くの美容院でカットしている。ぼくの髪を切ってくれるのは女性店長。その彼女と3・11以来、行けばフクイチ事故の話になる。

彼女の実家は飯館村なのだ。もう、「福島県」と付け加えなくても「飯館」というだけで全国に通用するだろう。それだけ放射線量が高くて全国的に有名になってしまった村だ。

彼女は結婚していて小学生の子どもが二人いる。そして子どもたちは、いつも夏休みに飯館の実家に行くのを待ちわびていた。なぜなら、その実家には千葉の柏では絶対に見つからない、ものすごく綺麗な小川があって、子どもたちはそのせせらぎで日がな一日、水遊びをするのがたのしみにしていたからだ。彼女いわく、ほんとうに飯館は自然が豊かなところだそうだ。

だけど、ことしはそんなことはできない。(いや、ことしどころか、子どもたちが飯館のせせらぎで水遊びすることは少なくても数10年以上できない)それどころか、原発事故のため、新潟の田舎にあるアパートに避難して、彼女の実家にはだれも住んでいないのだから。

彼女によると、避難した人にたいする住居費は5万円まで国からの援助が出るらしい。その人の住まいから避難させなくてはならないことをしておきながら、仮の住まいは5万円以下の家賃しか国や東電は出さないのだ。

福島第一原発事故が起きて、この8か月余りの期間にどれだけの人が、はかりしれない苦しみと悲しみと心身の傷と経済的損害を被ったのだろうか。だけどこの被害は、まだ終わりではない。もしかすると、これでは済まない想像を絶する放射線被曝による晩発性障害が待ち受けているかもしれない。

というような事実や将来への恐ろしい危惧について、東京電力をはじめ原発利権をむさぼる政治家、経産省、文科省などの役人、原子力保安院の委員、原発開発メーカー、ゼネコン、マスコミ、御用学者、タレントはどう思っているのだろうか。

これからぼちぼち、「ただちに人体への影響はありません」の「ただちに」の有効期限が切れるかもしれない。

2011年11月27日日曜日

触発されたぜ!FRYING DUTCHMAN humanERRORただちに拡散希望

【ただちに危険だ! 原発通信】№23

きっこのブログをみたら、ユーチューブにFRYING DUTCHMANの
”humanERROR”が貼り付けてあったのでさっそく聴いてみた。




そしたら「そうだぜ!」「そのとおりだぜ!」というフレーズがいっぱいの感動の反原発ロックだった。
FRYING DUTCHMANは京都の3人編成のバンドだ。

原発の危険性と欺瞞性が理路正しく暴かれ、原発への憤怒と悲傷がきわめてまっとうな感性で語られ、唄われ、アジテートされている。
これを絶対拡散させよう。
人類の未来のために。
すべての子どもたちのために。

2011年11月25日金曜日

ホットスポット柏の心得 子ども、妊婦は部屋の中央に、公園の芝生で遊ばせない


【ただちに危険だ! 原発通信】№22

わが家(柏市在住)とその周辺の放射線量(毎時/マイクロシーベルト)

線量計…クリアパルス社製 A2700 CP100

玄関 道路際(高さ1m)0.166

1階リビング 中央(高さ1m)0.087

1階リビング 壁際(高さ1m)0.126

1階リビング 窓際(高さ1m)0.151

1階風呂 窓際(高さ1m)0.153

2階寝室 中央(寝具の上)0.097

2階寝室 窓際(高さ1m)0.102

2階ベランダ 中央(高さ1m)0.112

庭 リビング側(高さ土から5㎝)0.373

車庫前・雨樋の水が流れ落ちる所(高さ土から5㎝)0.673

20111125日午前10時計測


家電量販店駐車場際植込み(雑草の上)2.800

家電量販店駐車場際植込み(高さ1m)0.620

中原防災公園森側の樹木の下(高さ1m)0.350

中原防災公園芝生広場時計ポール近く(高さ芝生から5㎝)0.620

20111125日午前11~12時計測

●福島市にお住まいのNさんから寄せていただいたメール

我が家の放射線量(58日)(単位:マイクロシーベルト/時)

1階居間0.161

同窓際0.214

同便所0.243

2階寝室0.243

同ベランダ0.345

庭、0.1メートル1.125

*測定器は、サーベイメーターPA-100

*8月11日に、別の機器で測定。雨樋下で1.595、下水桝の上で2.479


以上が自宅と周囲の最新の放射線量である。自宅および周辺で生活を営んでいると、年間の外部被曝は1ミリシーベルトにいくかどうか。これに呼吸や飲食などによる内部被曝を加算すると、まず確実に1ミリを超える。ぼくのような年配は微妙なところだけど、子どもと妊婦はかなり危険な値だろう。もし、自分や知りあいに子どもや妊婦がこのあたりに住んでいたらまちがいなく避難させる。

福島市にお住まいのNさんから、以上のようなご自宅の線量を計測したデータが当方にメールされた。測定されたのが58日でちょっと古いが、福島市と柏市のおおよその線量がわかるはずだ。とくに線量計を持たない人には、ひとつの目安になるだろう。柏市や周辺の自治体ではここ最近になって、線量計を市民に貸し出したり、測定の要請に応じている。柏市では多くの市民が貸し出しを求め、すぐに貸出定量をオーバーした。


きょう自宅からクルマで10分ほどの、元牧場跡地で広大な芝生広場がある中原防災公園でも計測してみた。ごらんのようにけっこう高い。ことしの夏の朝早く、犬の散歩でこの公園を訪れたとき、この芝生広場では軽く100人は超える高齢者が健康体操や太極拳、合唱などをやっていた。0.6を超える芝生の上で、老人たちは健康のため、アンチエイジングのための運動に余念がない。


この老人たちの運動する姿を3.11前であれば、きっとぼくは微笑ましい光景として観たに違いない。しかし、3.11後となると、ぼくの老人たちを観る気持ちは寒々しい。老人たちが元気になるいっぽうで、子どもたちはこれからどうなるのだろうと、嫌でも考えてしまうからだ。老人たちがあの世に旅立つのに連れ添うように、子どもたちに放射性障害が増えるような予感を抱いてしまう。


最近大きな公園に子どもを連れてくる親は減ったように思うが、それでもまだまだ平気で乳幼児を遊ばせている親も見かける。数人のそんな親に「ここ線量高いですよ」と声をかけたことがある。3分の2の人は「そうですか。教えていただいてありがとうございます」というようにお礼をされて、いそいで公園をあとにされた。あとの3分の1の人は「……」無言で、顔には「うざいことを言うな」と書いてあった。これから数年、10数年と、子どもに健康障害が現れないことを祈るばかりだが……。


【ただちに危険だ! 原発通信】№181026日)で掲載した「280号線沿い家電量販店駐車場植込み」で2.600計測した地点を再度調べてみた。するとどうだろう。また同じ程度の数値(2.800)を線量計がはじき出した。ぜんぜん除染されていない。1012日に世田谷弦巻で2.7が計測されマスコミが大騒ぎしたけど、ここ柏ではこの程度の数値ではまったく見向きもされない。柏市にこの場所でこれくらいの線量が出たことを電話し、その後数日たって柏市の担当者から、その観測地点の詳細を教えてほしい旨の連絡が入ったが、その後なんの連絡もない。


なお、これからできるだけ毎日自宅前の道路の計測結果を公表します。また、線量が急速に上がったときは、緊急公表します。


2011年11月8日火曜日

福島に災害派遣された大阪のレスキュー隊員 7月に内部被曝判明後何度も吐血 10月26日腎不全で死亡!

【ただちに危険だ! 原発通信】№21

IWJ_HOKKAIDOUstreamで配信している2011.11.06「全国学校給食フォーラムin札幌」を視聴していたら、フォーラム会場の女性参加者からゲストの山本太郎さんに質問のかたちでこんな驚くべき発言があった。
その発言の趣旨をまとめると……。

――1026日に私の友達である大阪のレスキュー隊員が亡くなった。彼は福島や岩手に災害派遣されていた。7月に内部被爆していることが判明、それでも派遣の出動命令は止むことがなかった。その後、派遣チームのメンバーの体調が悪くなりみんな辞職した。上の方から非国民扱いを受ける。友達はその後何度も吐血して、1026日に腎不全で死亡した
(この発言は005000です)

これは聞き逃せない話である。

発言の真意を確認したわけではないが、一般市民が参加する公の場での発言であり、この女性がウソをついているとはとても思えない。

この発言のことは、マスメディアで報道されていないはずだ。ぜひ「大阪のレスキュー隊員」がどこの所属なのか確認をとりたいところである。


▶このような事実をご存じのかたは、ぜひ下記までメールをください。ぜひ、真相を明らかにしたいと思います。

秋場龍一 ryu777@oboe.ocn.ne.jp

2011年11月3日木曜日

アメリカ政府の「80キロ圏内」避難勧告と日本政府の不作為的犯罪行為

【ただちに危険だ! 原発通信】№20

詳細でわかりやすい放射能汚染地図をつくり、文科省より早く一般公開したのが群馬大学の早川由紀夫教授である。

そんな早川さんのブログやツイッターをあれこれ検索していて、「福島第一原発から漏れた放射能の広がり」
という地図を見て、はっと思った。

http://ow.ly/i/aAV3/original

この地図は福島第一原発を基点に、半径20キロの単位で円周線が記されている。これくらいの距離、放射性物質が飛散しましたよ、という目安だ。

そして、80キロの円周線を見ていると、二番目に濃厚な汚染地域を示した地域と近接しているではないか。そうか、とここではっとしたのだ。

3月17日アメリカ政府が自国民に福島第一原発80キロ圏内からの避難勧告を出した「80」の根拠はここにあったんだ。ぼくは当時、アメリカ政府の「80キロ圏内」というその数値がふしぎでならなかった。なぜ、「80キロ」なんだと。「80」は意味ありげではないか。

この80キロ圏内からの避難勧告はアメリカだけではなく、イギリス、オーストラリア、韓国政府も出している。いまこの地図を見ながら考えると、これらの外国政府は放射能汚染地域を掌握して、それに基づいて自国民に適切な避難勧告を出していることがわかる。

当然、日本政府も放射能汚染地域を掌握していた。しかし当時、日本政府が出した指示は、20キロ圏内の住民への避難、半径20キロ以上30キロ以内は屋内退避である。

日本政府がとった対応は、なんとマヌケで、不適切で、悪意さえ感じられる。なぜこの国の政府は、外国政府のような80キロ圏内からの避難指示を出さなかったのか。

それは福島県200万人、そして東日本3000万人のパニックを恐れてのことだろう。政府が住民のパニックを恐れるということは、なにも住民の身を思いやってのことではない。それはパニックが起これば、日本国政府が危機に瀕するからである。自分たちに被害がおよぶのを避けるために、20キロ圏外の放射能汚染地域住民を見殺しにしたのだ。

以上は筆者であるぼくの「憶測」が加味されている。ノンフィクションを書く身として、「憶測」はいけない。だけど外国政府のとった避難勧告、それに朝日新聞連載の「プロメテウスの罠」を読むだけで、この「憶測」には「合理性」があることが裏付けられるだろう。

原子爆弾を積んだアメリカ軍機が長崎に向かっていることを日本軍上層部は原爆投下の5時間前にキャッチしていた。
にもかかわらず、住民にそれをいっさい報せることはしなかった。

この日本軍上層部の不作為的犯罪行為と、このたびの福島第一原発事故への日本政府の住民への対応は通低している。この国の政府指導者は、一貫して国民を見棄てる政策をとりつづけている。そのことが、このたびの福島原発事故であらわになった。

ウルトラブラック東電を筆頭とする各電力会社と政治家、経産省、原発関連産業などの原発利権集団をふくむ政府支配者に、ぼくたちはどういう対応をとればいいのだろうか。ぼくたち市民は、日々刻々と健康と生命をおびやかすエッジへと追いやられている。もはや、沈黙は死を意味するだろう。