2011年5月31日火曜日

【ただちに危険だ! 原発通信】№4

ただちに子供が危ない!
ただちに子供を救え!

いまから書くことが、とり越し苦労であればいいのにと強く思います。

いまネットでは、東京や神奈川、埼玉、千葉、それにわが住まいのある柏市、松戸市などの東葛地区住民の「ある症状」についてさかんに書き込まれています。

それは喉の痛み、リンパがはれる、倦怠感、風邪をひいていないのに咳が出る、顔がひりひりする、口の中が金属っぽい、そしてふだん出したことのない子供や大人までもが突然鼻血を出す……というものです。

とくに放射能汚染のホットスポットといわれる東葛地区では、3月の後半ごろから、喉の痛みをうったえる子供たちが急に増えたというのです。

以上の症状は子供に多いものの大人もあるようです。それはじつは妻も、なんです。こんな症状が出ました――。

それは電車に乗って外出したとき、いつもはマスクをしているのにしなかったとき、喉に痛みを覚えたのです。そして部屋に入ると、それまで経験などほとんどない鼻血が……。

また知人の女性が外出すると皮膚がひりひりするとも。

これらの症状は低線量被ばく症状とよく似ています。とすれば、もちろん福島原発事故によって撒き散らされた放射線が原因ではないかとだれもが類推するでしょう。

1945ヒロシマで被爆し、医師として被ばく者救護に従事した肥田舜太郎氏は、福島原発周辺住民のなかに原因不明の下痢が多発していると述べておられます。そして、この症状は、広島の被ばく者と同じ症状であると。

関西の農産物にもセシウムが確認されていますが、福島を中心に、東北、関東のすべての住民は大なり小なり被ばくしたことはまちがいのないことでしょう。

政府や御用学者は福島原発が相次いで爆発して天文学的な量の放射性物質が環境に撒き散らされたとき、たしか「ただちに健康への影響はない」と言ってましたね。

しかし、もしかしたら、「ただちに」ではないかもしれないけれど、「もうすでに」影響がでているのかもしれません。これが原爆症特有の「ぶらぶら病」の症状なのか、また甲状腺がんや白血病などが多発する前触れなのか。

ことしの9月後半から10月ごろにかけて、子供に甲状腺がんが出はじめるような気がします。ほんとうに、ぼくの危惧だけに終わればいいと、祈るようにそう思うのですが。

でも、まだその放射線量の多い地域から避難すれば、これ以上の被害は出ないかもしれません。福島はもちろん、東北、関東の子供たちは一刻も早く安全な地域へ避難させたいものです。

福島では他の地域に「疎開」する子供たちが増えているそうです。

でも、まだまだすくない。すくなすぎる。もっともっと避難しなくては。すくなくとも、年間に1ミリシーベルト以上の被ばくする可能性のある地域に住む子供はすべて疎開すべきです。

ちなみに、「年間1ミリシーベルト」というのは、外部被ばく、内部被ばくをすべて足した積算の数値です。住居内、外出時の外部被ばく、食べもの、飲み水、吸い込みなど、すべて加えたものです。(ちなみに、文科省の子供の許容値が20ミリなんていうのは殺人行為だ!)

政府や地域の自治体には、ただちに長期的な健康調査の実施を要求します。

ただし、要求はするものの、彼らをほとんど信用しないぼくとしては、民間、個人レベルでの積極的な健康診断の実施をうながしたい。

こころある医師、それに医学会、医師会のメンバーのみなさん、出番です!

2011年5月8日日曜日

【ただちに危険だ! 原発通信】№3

ぼくたちはいったいどういう時代に生きてるんだろう。

朝起きると、ぼくは――
真っ先にテレビニュースを観て、福島原発が爆発(たとえ爆発して破局的事態になっていても、御用学者が「ただちに危険ではない」とほざくだろうが)していないか確認し、

次にネットで――
TBSが24時間ライブで流している福島原発のカメラ映像(昨夜8日午前1時26分の黒煙らしきものはなんだったのかhttp://www.asyura2.com/11/genpatu10/msg/663.html)を確認しhttp://www.youtube.com/user/tbsnewsi#p/l

グーグルの風向き予想で現在、1時間後、6時間後、24時間後を確認し、http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/weather/gpv/wind/

柏在住の人が屋上で計測している線量計の数値を確認し、http://www.ustream.tv/channel/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB

「阿修羅」で原発情報を入手し、http://www.asyura2.com/11/genpatu10/index.html

「小出非公式まとめ」を読み、http://hiroakikoide.wordpress.com/

そして柏市の天気予報をみる。

政府や保安院や文部省などの役人、東電、テレビ報道、テレビに出演する御用学者の言うことも、一応聞いてはみるけど、おおよそ信用していない。テレビ報道のなかには真っ当なものもあるが、最後は自分の判断しかない。小出さんの言うとおり、まだまだ予断のゆるさない状況だろう。とくに3号機はヤバそうだし、震度5強から6強あたりの余震があれば、福島原発の現場責任者である吉田氏がテレビ(フジテレビの夕方のニュース)で述べていたごとく一巻の終わりだろう。
ぼくたちはかつてないサバイバルの時代を生きている。ぼくは自分の感性と直感を研ぎ澄まして、この時代を生き抜きたい。そして子供たちをこの時代から守りたい。

しかし、それにしたって、ぼくたちはいったいどういう時代に生きているんだろう。

2011年5月5日木曜日

【ただちに危険だ! 原発通信】№2

東電・清水社長の「謝罪」と本音。
ネクスト・イレブンに人類は……。
きのうの54日、東京電力の清水正孝社長が福島第一原発周辺の町村の住民が暮らす避難所を訪問した。住民たちから怒号をあび、土下座して「謝罪」の意思表示をしたものの、その清水社長が口にしたのは「想定外の地震と津波」という言葉だった。「天災だから東電には責任はない」と言ってるわけだ。

東電は今回の原発事故を人災ではなく天災であると、あくまで強弁するつもりなのだろう。その言葉は、頭を垂れて謝罪しているようだが、それはポーズにすぎないことを清水みずから吐露したわけだ。今回の訪問は避難住民や世間の怒りにたいする「ガス抜き」だ。

東電社長の「謝罪訪問」と連動するように、自民党の原発推進派議員たちが「エネルギー政策合同会議」なる集まりを立ち上げ、表だった原発延命の活動を開始した。この「会議」の委員長は元経済産業相の甘利明、参与には東電元副社長の加納時男が就いた。加納は元参院議員であり、現在は東電の顧問だ。



加納さんよ、あんた朝日新聞のインタビュー(5月5日付け)で「地元の強い要望で原発ができ、地域の雇用や所得が上がったのも事実だ」と発言しているけれど、その言葉をきのうの清水さんのように避難している住民の前で言ってみたまえ。ほんらいなら、あんたも清水社長のように土下座して謝る立場だろう。

それに同じインタビューで「むしろ低線量は体にいい、ということすら世の中では言えない」だと。そんなに体にいいのなら、あんたの子供や孫、家族みんなで、広野町や浪江町、葛尾村など福島第一原発周辺の地域へ移住したらどうだろうか。ついでに「エネルギー政策合同会議」のメンバーも、この地で委員会を開きたまえ。健康のためにね。

しかし、それにしても、何万人もの住民が避難を余儀なくされ、また何千万人が住む人口密集地域、それに海洋へと、とてつもない大量の放射性物質を撒き散らし、これまで人類が経験したこともない人類史的犯罪をなしながら、まだおのれの保身と金儲けのために原発を推進しようというのだ。「この期に及んで」という言葉があるが、彼らにはこの期に及んでも人間的良心とか、罪を畏怖する心とかの欠片もみせない。

原発事故の前には、政治とか思想信条とか利益とか、そんなもので対立することなど一切ないはずだ。なぜなら、そんなもの関係なく放射性物質は降り注ぐからだ。推進するものにも被害が及ぶのだ。

清水さん、甘利さん、加納さん。あんたたちは自分の家族、妻や子供、孫たちを愛していないのだろうか。未来の世代に、こんなどうしようもない負の遺産をのこして、先に死ぬという気がしれない。原発事故が起これば、真っ先に自分の家族や親類縁者は遠くに避難させるつもりなのだろうか。そこまでして、あなたたちはいったい何を得ているんだろう。

作家の髙村薫が福島原発の事故についてNHKのインタビューを受けていた。髙村は『神の火』や『新リア王』など、原発にまつわる作品を著している。その髙村は科学技術も原子力技術は認めるが、地震が多い日本で稼働させるのは反対であり、10年後ぐらいには原発から脱却させたいという趣旨の意見を述べていた。

もちろん、こんな地震が頻発する日本に原発などもってのほかだけど、地震があろうとなかろうと、事故が起きようが起きまいが、原子力発電はあってはいけないものではないか。その理由はいろいろあるが、「核のゴミ」といわれる、原発から出る使用済み核燃料などの放射性廃棄物の処理問題一つだけで十分だろう。

なぜ、私たちが原発稼働以来40年間で得た電気のために、その後、数千年から数百万年といわれる放射性廃棄物の管理をあとの世代が負わなければならないのか。しかも、その処分法や処分地も決定されていないのだ。

いったい原発のどこに、この負担を上回るメリットがあるのか。原発利権と結び付く、政治家、経産省などの役人、東電をはじめとする電力会社、研究費や広告費を電力会社からもらっている御用学者とマスコミ、それに東芝、日立、三菱などの原発メーカーなど、一部の人間の金儲けのために、未来の人類の生存をも奪うのだ。

髙村さん、原子力は人の手には負えない、人が手を出してはいけない「神の力」ではないでしょうか。今回の福島の事故は、神から人類への最後の警告ではないでしょうか。私はそう思うのだが。その警告を真摯に受け止めないと、9.11アメリカ、3.11日本、そしてネクスト・イレブン(某年某月11日)に、人類は滅ぶのではないだろうか。髙村さん、10年も待てない。来月のイレブンかもしれないし、12ヶ月後のイレブンかもしれないのだから。

しかし、日本のほとんどの作家たち、今回の原発事故のこと発言しませんね。いま試されていると思います。えッ、だれからって? きまってるじゃないですか。あなたの作家として、そして人間としての「たましい」ですよ。